書籍目録

「武蔵野」(雑誌)第25号

矢部八重吉編

「武蔵野」(雑誌)第25号

1912年11月 東京刊

矢部八重吉編

THE MUSASHINO. NUMBER 25, NOVEMBER 1912. SPECIAL EDITION FOR THE TEXTILE EXHIBITION by the Ryomo Weavers' Guild at the Imperial Hotel, November 15, 16 and 17.

東京市, The Musashino Publishing Office, The IMPERIAL HOTEL, Tokyo.(武蔵野発行所), NOBEMBER 1912.(大正元年十月廿七日印刷 十一月壹日発行). <AB2018191>

Sold

15.0 cm x 22.0 cm, pp.1-60, Original pictorial paper wrappers.

Information

帝国ホテル内で発行されていた外客向けの英文月刊雑誌

 本書は、東京の帝国ホテル内で発行されていた英文月刊雑誌で、日本を訪れた外客に向けて発行されていたと思われるものです。編者の矢部八重吉は、フロイトにも面会している日本における最初期の精神分析導入の立役者として知られる心理学者ですが、一方でジャパン・ツーリスト・ビューロー発行の雑誌「ツーリスト」の常連寄稿者でもあって、外客誘致活動にも積極的に関与していたことが伺えます。この雑誌は、1911年に発刊されたようで1913年8月の第34号をもって、後継雑誌「日本(JAPAN)」に号数をそのまま引き継いで移行し、1916年11月頃まで刊行されていたようです。英文で発行された訪日外客向け雑誌の先駆けとも言えるもので、ビューロー発足前後の外客誘致活動を知る上で大変貴重なものです。

 1912年11月に発行された第25号となる本書は、帝国ホテル内で開催された両毛織物の特別展示についての特集号となっていますが、前半は日米友好の歴史、特にハワイと日本との友好史を振り返る内容となっており、いずれの記事も大変興味深いものです。