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1907年 ニース刊
Milok, E.
MISS MOUSMÉ: POLKA JAPONAISE.
Nice, Paul Decourcelle, MCMVII(1907). <AB202445>
Donated
27.3 cm x 35.0 cm, pp.1-4, Original pictorial paper wrappers.
Information
「「ムスメ」と聞くと、フィンセント・ファン・ゴッホが1888年に発表した肖像画 "La Mousmé" を想起することも多かろう。浮世絵などの日本画壇に多大な関心を寄せていたゴッホが、「娘」という言葉を知ったのはピエール・ロティの著作からと言われている。ロティは、1885ねんと1890〜1891年の2度にわたって来日し、その経験を基に小説『お菊さん』(1887)を執筆した。同時代のフランスで広く読まれてたロティ作品には、「ムスメ(娘)」という言葉が多く用いられる。ジャポニスム先駆け時代のフランスでは、ロティ作品を中心に、美しい響きを持つ「娘」の語が定着。1880年代から1900年代初めにかけてジャポニスムが勢いを増したフランス画壇・楽壇では、「娘」に着想を得た作品がいくつも生み出された。」 (光平有希『ポップなジャポニカ、五線譜に舞う:19から20世紀初頭の西洋音楽で描かれた日本』臨川書店、2022年、60ページより)