書籍目録

『イエズス会聖人伝:日本、中国、ブラジル、東インド、エチオピア、ギニアへのポルトガルの援助による伝道を中心に』

ギレルミー

『イエズス会聖人伝:日本、中国、ブラジル、東インド、エチオピア、ギニアへのポルトガルの援助による伝道を中心に』

全2巻 1867年 ポアティエ刊

Guilhermy, P. Elesban de.

MÉNOLOGE DE LA COMPAGNIE DE JÉSUS...ASSISTANCE DE PORTUGAL COMPRENANT LES PROVICES ET MISSIONS DU JAPON, DE LA CHINE, DU BRÉSIL, DES INDES ORIENTALES, DE L'ÉTHIOPIE ET DE LA GUINÉE.

Poitiers, HENRI OUDIN, 1867. <AB20183>

Sold

4to (22.5cm x 26 cm), 2 vols. Vol. 1: pp.[I-V (Fly Title, Title)], VI -XI, [1], 2-583, Vol. 2: Fly Title, Title, pp.[1], 2-450[i.e.540], [541], 542-604, Contemporary full leather.

Information

日本をはじめとした世界各地に赴いたイエズス会宣教師や日本のキリシタンの足跡を収録

 本書の著者ギレルミー(Élesban de Guilhermy, 1818 - 1884)はイエズス会の著述家で本書の他にもイエズス会関係の著作を数点刊行しています。本書は、イエズス会による日本をはじめとした世界各地における宣教活動を、関係する主要な人物ごとにまとめたユニークな著作です。取り上げられる人物の帰天(逝去)日の順に1月から12月に至るまで、様々な人物と出来事が取り上げられており、特に日本については、本書の中で最も多く取り扱われている地域の一つとなっています。

 扱われている人物は、ルイス・フロイス(Luís Fróis, 1532 - 1597)といった著名な来日イエズス会士はもちろんのこと、ロレンソ了斎といった日本人のキリシタンも多数扱われており、本書全体にわたって16世紀から17世紀初めに至るまでの日本のキリスト教史に関係する記事を数多く見ることができます。人名、地域、年代ごとの詳細な索引が第2巻末に設けられており、必要な記事を見出すことも容易で、研究上の資料としても大変便利なものです。

タイトルページ。大判全2巻構成の長大な作品。
帰天日順に特定の人物を取り上げて各章が構成されている。冒頭の記事は、日本のキリシタンであるロレンソ了斎。
当該人物に関連する様々な同時代人や状況も描写されるため、当時の日本関係の記述も非常に数多く見られる。織田信長の面前でロレンソ了斎は日蓮宗僧侶と宗論を行なっており、そのことについても触れられている。
来日した宣教師として最も有名な人物の一人であるルイス・フロイスについての章。
2巻末尾に収録される各種索引が充実しており、研究上大変有用。最初の索引は帰天日ごとの索引。
人名ごとの索引。
対象地域ごとの索引。
日本は、本書の中でも最も多く取り上げられている地域の一つ。
刊行当時の革装丁で、状態も良好。