書籍目録

『イエズス会による1600年、1601年の東インドと日本における活動報告集』

ゲレイロ

『イエズス会による1600年、1601年の東インドと日本における活動報告集』

スペイン語訳初版 1604年 バリャドリッド刊

Guerrero, Fernan

RELACION ANVAL DE LAS COSAS QVE HAN HECHO LOS PADRES de la Compania de Iesus en la India Oriental y Iapon, en los anos de 600. y 601. y del progresso de la conuersion y Christiandad de aqueilas partes.

Valladolid, Luys Sanchez, 1604.

Price upon request

First edition in Spanish

8vo, 682 pp, Contemporary vellum, professionally restored.

Information

日本史とキリスト教布教史の双方にとって極めて重要な時期の日本報告集

「フェルナン・ゲレイロ編「イエズス会報告集」
 本報告集の、1600−1607年の原書は、1603年から1611年にわたりポルトガルのエーヴォラ(第一巻)とリスボア(第二〜五巻)で刊行されたイエズス会員フェルナン・ゲレイロ編集によるイエズス会報告集で、第一巻のタイトルは、
Relaçam Annval das Covsas QveFfizeram Os Padres Da Companhia de Iesvs na Índia, & Iapão nos annos de 600. & 601.....tirada das cartas gêraes que de lâ vierão pello Padre Fernão Guerreiro...... Em Euora...1603.(4°, 12ff., 13〜259pp.)
である。(中略)
 フェルナン・ゲレイロの「年報集」には、その新版のタイトルに列挙されているように東インドからアフリカ、ブラジル、カボ・ヴェルデまでを含めるイエズス会の世界各地からの報告が収められてはいるが、新版(1930年から42年にかけて出された現代版のこと;引用者註)の三巻併せて約1200ページのうち、日本に関する記述が450ページ、すなわち約三分の一を占めていることは甚だ注目されることである。(中略)
 ゲレイロの「イエズス会年報集」がポルトガルで刊行されると、ヨーロッパの各地で評判となり、ドイツ語、イスパニア語、フランス語に翻訳されて出版された。(中略)
 ゲレイロの年報集を繙いて、私は決して日本以外のからの報告集を過小に評価するものではない。例えば北京における宣教の始まりとか、エチオピアにおけるジョアンの布教等である。だが、ゲレイロの意図とは無関係に、16・17世紀における在日イエズス会宣教師の報告書は、ヨーロッパ人に対しても、また当今の日本の当該研究者にとっても有益な資料であると思う。」

(松田毅一監訳『十六・七世紀イエズス会日本報告集 第I期第一巻』 同朋出版、1987年 解題より)