書籍目録

『美しきサイナラ』(戯曲)

デルヴィリ

『美しきサイナラ』(戯曲)

1876年 パリ刊

D'Hervilly, Ernest.

LA BELLE SAÏNARA: COMÉDIE JAPONAISE EN UN ACTE EN VERS.

Paris, Alphonse Lemerre, MDCCCLXXVI(1876). <AB202135>

Sold

11.7 cm x 17.8 cm, Half Title., Title., 1 leaf, pp.[1], 2-40, Contemporary ? green paper wrappers.
スポット上のヤケが散見されるが概ね良好な状態。[NCID: 000006464221]

Information

「このタイトルもなんとコメントしたらよいだろうか。「サイナラ」はあいさつではなく、ヒロインの名である。さらに「カミ」が出てくるが、これは詩人の名で、むろん「神」ではない。「ムスメ」も出てくるが、これも一般名詞ではなく、女の名である。ここでは、週末に俗世を離れて詩作に没頭する詩人と芸者の愛が試されている。しかしシリアスなものではなく、笑いを誘う軽いお話で、ハッピーエンドを迎えるものだ。
 ちなみに、この劇は、1874年3月15日、『ラ・ヴィ・モデルヌ』誌などの出版をしていたジョルジュ・シャルパンティエのサロンで上演され、台本は夫人のマルグリット・シャルパンティエに捧げられたものである。(後略)。」
(馬渕明子『舞台の上のジャポニズム:演じられた幻想の〈日本女性〉』NHK出版、2017年、67, 68頁より)