書籍目録

『ミス・ロビンソン:3幕(から成る舞台楽曲集)』(楽譜 / 楽曲集)

フェリア(作品)/ ヴァーニー(楽曲)

『ミス・ロビンソン:3幕(から成る舞台楽曲集)』(楽譜 / 楽曲集)

1892年 パリ刊

Ferrier, Paul / Varney, Louis (music)

MISS ROBINSON: Pièce en trois Parties.

Paris, Choudens Fils, 1892. <AB202133>

Sold

19.2 cm x 28.0 cm, Title., 2 leaves, pp.1-249, Original pictorial paper wrappers.
表紙と見返し、タイトルページ等最初の数葉が本体から外れている状態。天の部分が製本時のまま開封されていない、いわゆる Unopend の状態。

Information

「今までの物語に比べて、荒唐無稽ながら楽しい展開を提供しているのが、この作品である。フランス語風に読むと「ミス・ロバンソン」が正しいが、ここでは慣例にしたがい「ロビンソン」と表記する。とにかくこれは、ロビンソン・クルーソーが日本にやって来るという、とんでもないストーリーなのだ。物語の必然性に関してはかなり唐突な印象を受けるところもあるが、世界を舞台にした冒険物のなかで、荒れ果てた孤島の次に求められるエキゾティックな地域として日本が選ばれたのは、観客を呼ぶための選択であろう。(中略)
 当時フランスにおいてクリスマス・プレゼント本として定番となっていたダニエル・デフォーの『ロビンソン・クルーソーの生涯と奇しくも驚くべき冒険』(初刊1719年)の話は大人から子どもまで広く知られていたので、それを踏まえて書かれたこの作品は世代を超えて楽しめる舞台となった。」
(馬渕明子『舞台の上のジャポニズム:演じられた幻想の〈日本女性〉』NHK出版、2017年、164頁より)